2011年4月13日水曜日

能登野菜に がん抑制効果

がんに強い中島菜 抑制酵素、ワサビの5倍

収穫される露地物の中島菜。発がん抑制作用が新たに確認された

能登野菜の一つ中島菜は、酵素グルタチオン・S・トランスフェラーゼ(GST)を多量に含むことから強い発がん抑制作用が期待できることを、東洋大の下村講一郎教授が突き止めた。7日に七尾市神明町のJA能登わかば本店で開かれた勉強会で紹介した。同JAはGSTの機能性を考慮した新たな商品開発やPR活動を検討する。

下村教授の研究室が同大の農場で育てた生の中島菜サンプルを分析したところ、これまでGSTを含む野菜の代表格とされてきたワサビの5倍のGSTを検出。食品の中でも群を抜いて多いとみられることが分かった。

分析を担当した同大大学院生命科学研究科3年の加藤美佳さん(26)によると、ゆでるとGSTが減ることも分かった。加藤さんは「地元の一般的な調理法である漬物にすると、GSTが若干減少するだろう」と推測し、今後の研究課題としている。

下村教授は、同JAの協力を受け、中島菜の機能性の研究を進めている。これまでに、中島菜の辛味成分イソチオシアネートに強い抗がん・抗菌作用があることを確認した。

発がん抑制作用が新たに確認された中島菜について同JAは「健康への作用を生かせる商品開発を進めたい」(営農部)とし、PRにも役立ててさらなる販路拡大につなげたいとしている。

2011年4月8日 富山新聞

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