腎臓の炎症、がん関連遺伝子が関係 東大チームが解明
がんの増殖に関わる遺伝子の働きで、腎臓の炎症が進む場合があることを、東京大の永井良三教授や真鍋一郎特任准教授らのチームが、マウスの実験で確かめた。この遺伝子の働きを抑える薬ができれば、慢性腎臓病の新しい治療になることが期待される。
この遺伝子は「KLF5」といい、永井教授らが2002年に発見。動脈硬化やがんの増殖に関わることが分かっている。慢性腎臓病の炎症が血管の炎症とも似ており、マウスの腎臓での働きを調べた。
マウスの尿管を縛ると、腎臓では尿を濃縮する集合管という場所でKLF5が盛んに働き、炎症が起きる仕組みを活性化していた。一方、遺伝子操作でKLF5を働きにくくしたマウスでは、尿管を縛っても炎症は起きなかった。
2011年8月9日 朝日新聞
2011年8月9日火曜日
2011年8月8日月曜日
肝臓の解毒力強化する がん予防食品
肝臓の解毒力
酵素活性化でがんを抑制
肝臓の解毒力強化の鍵を握る「発芽ブロッコリー」の研究は、1990年代の米国で始まった。当時の米国では、がんによる医療費の増大が深刻化しており、そうした社会背景の中で、ジョンズ・ホプキンス大学のポール・タラレー博士がブロッコリーの中にがん予防に寄与する成分「スルフォラファン」を発見した。
人体が食事や呼吸とともに取り込んでいる化学物質の中には、体内で発がん性物質に変化するものもある。そうした発がん性物質を含め、体内の有害物質を無毒化してくれるのが肝臓の「解毒酵素」だ。スルフォラファンはこの解毒酵素を活性化させるため、がん抑制につながる。
発芽ブロッコリーに含まれるスルフォラファンの含有量は、成熟ブロッコリーの約20倍に達することがタラレー博士の調べで明らかになっている。日本でも発芽ブロッコリーを活用してさまざまな肝障害を改善すべく研究が進んでいる。
2011年8月8日 産経新聞
酵素活性化でがんを抑制
肝臓の解毒力強化の鍵を握る「発芽ブロッコリー」の研究は、1990年代の米国で始まった。当時の米国では、がんによる医療費の増大が深刻化しており、そうした社会背景の中で、ジョンズ・ホプキンス大学のポール・タラレー博士がブロッコリーの中にがん予防に寄与する成分「スルフォラファン」を発見した。
人体が食事や呼吸とともに取り込んでいる化学物質の中には、体内で発がん性物質に変化するものもある。そうした発がん性物質を含め、体内の有害物質を無毒化してくれるのが肝臓の「解毒酵素」だ。スルフォラファンはこの解毒酵素を活性化させるため、がん抑制につながる。
発芽ブロッコリーに含まれるスルフォラファンの含有量は、成熟ブロッコリーの約20倍に達することがタラレー博士の調べで明らかになっている。日本でも発芽ブロッコリーを活用してさまざまな肝障害を改善すべく研究が進んでいる。
2011年8月8日 産経新聞
甲状腺悪性腫瘍の90%強を占める乳頭がん
甲状腺良性腫瘍について
【質問】
40代の女性です。最近、首に膨らみを感じて病院に行くと、3センチの甲状腺の良性腫瘍だと分かりました。腫瘍が徐々に大きくなる可能性があるものの、すぐに手術をする必要はなく、2カ月後にエコーとCT検査をするように勧められました。腫瘍が大きくなる前に手術をする方がいいとも思うのですが、大きくなってからでもいいのですか。現在、物を飲み込んだときに多少違和感があります。
【答え】
徳島市民病院外科医師 山崎眞一(徳島市北常三島町)
がんの疑いでも慌てずに
超音波検査を用いた頸部(けいぶ)検診の普及によって、甲状腺腫瘍が発見されることが多くなってきました。一方、他人からの指摘や自分で偶然に、甲状腺腫瘍に気付かれる方も案外多いものです。
甲状腺腫瘍も他の腫瘍と同様に良性と悪性に大きく分けられます。診断は、触診、超音波検査、細胞診が三本柱です。触診と超音波検査だけでも、かなりの確率で良悪性の判断が可能ですが、良性のように見えて悪性であることや、その逆もまれではありません。
細胞診は、細い針で腫瘍から細胞を採り、顕微鏡で良悪性を判定する検査です。精度は高いものの、やはり100%の診断率ではありません。
ご質問では、良性腫瘍との診断がなされているとのことですので、今回は、良性腫瘍の取り扱いや治療方針について述べたいと思います。
日本甲状腺外科学会などが昨年秋に刊行した「甲状腺腫瘍診療ガイドライン」では、良性と思われる甲状腺腫瘍の手術治療の目安として
▽腫瘍が大きい
▽経過とともに増大する
▽圧迫などの症状がある
▽飛び出していて目立つ
▽がんが否定しきれない
-などが挙げられています。大きさについては、3~4センチを超える腫瘍は手術適応としている施設が大部分です。
それ以下の大きさか、大きくても本人が経過観察を希望された場合は、3~6カ月に1度くらいの頻度で経過を診ることが多いです。急に大きくなることはま れで、1年以上の経過で腫瘍径が50%以上大きくなるのは4~22%。一方、小さくなるのも0~20%との報告もありますが、長期間にわたったデータの集 積はありません。
腫瘍があると分かった途端、「そういえば違和感などの症状があった」と思われることは、よくありますが、心理的な要素も多分に影響しているかと思われま す。実際は、かなり大きな腫瘍でもなんらかの症状を来すことはあまりありません。ただ、逆に小さくても首の前方に飛び出て目立つこともあり、ご本人が気に される場合は手術の適応となります。
問題になるのが、がんが否定できない場合です。甲状腺悪性腫瘍の90%強を占める乳頭がんは、超音波検査や細胞診で術前診断が可能なことが多いのですが、先に書いたように、診断の精度は100%ではありません。
また、数%を占める濾胞(ろほう)がんは、超音波検査でも良性腫瘍との鑑別が非常に難しく、細胞はがんの顔つきをしていませんので細胞診でも診断不能です。3~4センチ以上の腫瘍が手術適応となるのは、大きいほど濾胞がんの確率が高くなることが一つの理由です。
手術適応がある良性腫瘍と診断されても、慌てる必要はありません。十分にご家族で相談され、家庭や仕事の都合を考慮して、治療を検討してください。乳頭がんや濾胞がんの疑いを持たれても、通常は性質が非常におとなしいので、治療を急ぐ必要はありません。
日常の診療では、実際に触り、超音波画像を見て、患者と相談しながら治療方針を考慮しています。今後の方針については、以上のことを参考にしながら、主治医と相談していただければ幸いです。
2011年8月7日 徳島新聞
【質問】
40代の女性です。最近、首に膨らみを感じて病院に行くと、3センチの甲状腺の良性腫瘍だと分かりました。腫瘍が徐々に大きくなる可能性があるものの、すぐに手術をする必要はなく、2カ月後にエコーとCT検査をするように勧められました。腫瘍が大きくなる前に手術をする方がいいとも思うのですが、大きくなってからでもいいのですか。現在、物を飲み込んだときに多少違和感があります。
【答え】
徳島市民病院外科医師 山崎眞一(徳島市北常三島町)
がんの疑いでも慌てずに
超音波検査を用いた頸部(けいぶ)検診の普及によって、甲状腺腫瘍が発見されることが多くなってきました。一方、他人からの指摘や自分で偶然に、甲状腺腫瘍に気付かれる方も案外多いものです。
甲状腺腫瘍も他の腫瘍と同様に良性と悪性に大きく分けられます。診断は、触診、超音波検査、細胞診が三本柱です。触診と超音波検査だけでも、かなりの確率で良悪性の判断が可能ですが、良性のように見えて悪性であることや、その逆もまれではありません。
細胞診は、細い針で腫瘍から細胞を採り、顕微鏡で良悪性を判定する検査です。精度は高いものの、やはり100%の診断率ではありません。
ご質問では、良性腫瘍との診断がなされているとのことですので、今回は、良性腫瘍の取り扱いや治療方針について述べたいと思います。
日本甲状腺外科学会などが昨年秋に刊行した「甲状腺腫瘍診療ガイドライン」では、良性と思われる甲状腺腫瘍の手術治療の目安として
▽腫瘍が大きい
▽経過とともに増大する
▽圧迫などの症状がある
▽飛び出していて目立つ
▽がんが否定しきれない
-などが挙げられています。大きさについては、3~4センチを超える腫瘍は手術適応としている施設が大部分です。
それ以下の大きさか、大きくても本人が経過観察を希望された場合は、3~6カ月に1度くらいの頻度で経過を診ることが多いです。急に大きくなることはま れで、1年以上の経過で腫瘍径が50%以上大きくなるのは4~22%。一方、小さくなるのも0~20%との報告もありますが、長期間にわたったデータの集 積はありません。
腫瘍があると分かった途端、「そういえば違和感などの症状があった」と思われることは、よくありますが、心理的な要素も多分に影響しているかと思われま す。実際は、かなり大きな腫瘍でもなんらかの症状を来すことはあまりありません。ただ、逆に小さくても首の前方に飛び出て目立つこともあり、ご本人が気に される場合は手術の適応となります。
問題になるのが、がんが否定できない場合です。甲状腺悪性腫瘍の90%強を占める乳頭がんは、超音波検査や細胞診で術前診断が可能なことが多いのですが、先に書いたように、診断の精度は100%ではありません。
また、数%を占める濾胞(ろほう)がんは、超音波検査でも良性腫瘍との鑑別が非常に難しく、細胞はがんの顔つきをしていませんので細胞診でも診断不能です。3~4センチ以上の腫瘍が手術適応となるのは、大きいほど濾胞がんの確率が高くなることが一つの理由です。
手術適応がある良性腫瘍と診断されても、慌てる必要はありません。十分にご家族で相談され、家庭や仕事の都合を考慮して、治療を検討してください。乳頭がんや濾胞がんの疑いを持たれても、通常は性質が非常におとなしいので、治療を急ぐ必要はありません。
日常の診療では、実際に触り、超音波画像を見て、患者と相談しながら治療方針を考慮しています。今後の方針については、以上のことを参考にしながら、主治医と相談していただければ幸いです。
2011年8月7日 徳島新聞
2011年8月5日金曜日
抗がん剤を効率的に作用させる方法
DDS: Drag Delivery System つまり「薬を運ぶ機能」を意味します。同じ抗がん剤でもがん病巣に集中して抗がん剤を運ぶことで、副作用を低減し、効果を倍増することができるのです。
東北大学、東京工業大学との研究成果。新開発のカプセルは直径が300ナノ(ナノは10億分の1)メートルで、微細な粒子が網の目のようにつながってできている。
2011年8月4日 日経産業新聞
慈恵医大など、抗がん剤を5倍運べるカプセル 水溶性に向く
東京慈恵会医科大学などの研究チームは、水に溶けやすい抗がん剤を病巣に届ける新しいDDSを開発した。「中空磁性カプセル」と呼び、カプセル を構成する微細な粒子が適度な隙間を作る。従来のカプセルより5倍以上の薬剤を運べるという。海外の製薬企業と連携し、製品化を目指したい考えだ。東北大学、東京工業大学との研究成果。新開発のカプセルは直径が300ナノ(ナノは10億分の1)メートルで、微細な粒子が網の目のようにつながってできている。
2011年8月4日 日経産業新聞
超党派国会議員のがん対策が加速
がん対策は「一段と高速のギアに」- 超党派議連・尾辻氏
来年度予算編成の概算要求を前に、超党派の国会議員でつくる「国会がん患者と家族の会」(代表世話人=尾辻秀久・自民党参院議員)は8月4日、国のがん対策推進協議会(会長=門田守人・阪大理事・副学長)や患者団体などからヒアリングを行った。冒頭、あいさつに立った尾辻氏は「いよいよ、一段と高速のギアに入れなければならない時が来ている」と述べ、今後、がん対策の取り組みを加速させる意向を表明した。
門田会長は現行のがん対策推進基本計画について、
を要望。小児がん専門委員会の原純一委員長(大阪市立総合医療センター副院長)は、小児がんの情報を集約化した「小児がん情報センター」(仮称)や高度な診療機能を持つ「小児がん拠点病院」(同)の設置、小児がん用薬剤の治験を推進するための制度について提言した。 また、緩和ケア専門委員会の江口研二委員長(帝京大医学部附属病院副院長・内科学講座教授)は、
2011年8月4日 キャリアブレイン )
来年度予算編成の概算要求を前に、超党派の国会議員でつくる「国会がん患者と家族の会」(代表世話人=尾辻秀久・自民党参院議員)は8月4日、国のがん対策推進協議会(会長=門田守人・阪大理事・副学長)や患者団体などからヒアリングを行った。冒頭、あいさつに立った尾辻氏は「いよいよ、一段と高速のギアに入れなければならない時が来ている」と述べ、今後、がん対策の取り組みを加速させる意向を表明した。
門田会長は現行のがん対策推進基本計画について、
- 医療データの不足
- 国民のがん教育
- 施設完結型の医療提供体制
を要望。小児がん専門委員会の原純一委員長(大阪市立総合医療センター副院長)は、小児がんの情報を集約化した「小児がん情報センター」(仮称)や高度な診療機能を持つ「小児がん拠点病院」(同)の設置、小児がん用薬剤の治験を推進するための制度について提言した。 また、緩和ケア専門委員会の江口研二委員長(帝京大医学部附属病院副院長・内科学講座教授)は、
- 緩和医療外来
- 院内の緩和ケアチーム
- ホスピス、PCU(緩和ケア病棟)の役割
高額療養費の上限額は「所得に応じて軽減を」
このほか、患者団体からは、高額療養費制度の負担上限額を所得に応じて軽減するなど、長期治療を受けるがん患者に対する経済支援を求める意見のほか、小児がんに関するデータの蓄積などを目的とした「小児がん登録」を推進するための法整備などの要望があった。2011年8月4日 キャリアブレイン )
肺、肝臓転移の大腸がんから回復
がん患者 鳥越俊太郎著 臨場感ある克明な治療記録
日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人が命を落とす。この事実を知れば、がんはとても人ごとだとは思えない。
著者であるジャーナリスト鳥越俊太郎さんの大腸がんは「ステージ4」だった。ちなみにがんのステージは進行度合によって1から4まであり、手術の結果、「最悪」だったことがわかる。
がんは肺や肝臓にも転移し、著者はこれまで4回の手術を受けている。ステージ4の5年生存率(最後の手術から数えて5年)はわずか10%程度。まさしく「がんと向き合う日々」である。
本書が他の“がん本”と一線を画すのは、がんの前触れに始まり、検査、告知、手術、抗がん剤治療、転移の実態までジャーナリストの視点から克明に、そして客観的に描かれている点にある。著者は取材者としての武器を「好奇心と集中力」と自己分析するが、それが遺憾なく発揮されている。
余談だが著者が手術を受けた病院で学生時代、私は半年ほど看護助手のバイトをしたことがある。臨場感を味わいながら読めたのは、そうした理由にも依るだろう。
2011年8月3日 日本経済新聞
日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人が命を落とす。この事実を知れば、がんはとても人ごとだとは思えない。
著者であるジャーナリスト鳥越俊太郎さんの大腸がんは「ステージ4」だった。ちなみにがんのステージは進行度合によって1から4まであり、手術の結果、「最悪」だったことがわかる。
がんは肺や肝臓にも転移し、著者はこれまで4回の手術を受けている。ステージ4の5年生存率(最後の手術から数えて5年)はわずか10%程度。まさしく「がんと向き合う日々」である。
本書が他の“がん本”と一線を画すのは、がんの前触れに始まり、検査、告知、手術、抗がん剤治療、転移の実態までジャーナリストの視点から克明に、そして客観的に描かれている点にある。著者は取材者としての武器を「好奇心と集中力」と自己分析するが、それが遺憾なく発揮されている。
余談だが著者が手術を受けた病院で学生時代、私は半年ほど看護助手のバイトをしたことがある。臨場感を味わいながら読めたのは、そうした理由にも依るだろう。
2011年8月3日 日本経済新聞
2011年8月4日木曜日
がん細胞の増殖を防ぐがん抑制遺伝子
九大など、がん抑制遺伝子の制御分子を発見 - 新たながん治療薬開発に期待
九州大学(九大)生体防御医研究所の鈴木教授らのグループは、大阪大学(阪大)の森正樹教授(九州大学客員教授)らのグループと共同して、がん抑制遺伝子として重要なp53遺伝子を制御する分子「PICT1」を発見し、その分子機序を明らかにした。同成果は米国の科学雑誌「Nature Medicine」に掲載された。
p53遺伝子などの 「がん抑制遺伝子」は、がん細胞を 自爆死させたり 、がん細胞の増殖を防ぐ役割を果たしている。これまでに、放射線照後のDNA障害やがん遺伝子の過剰発現によって、p53遺伝子が活性化されることが知られていた が、近年これらに加え、リボソーム形成を標的とする薬剤などによる核小体ストレス経路刺激によってもp53が活性化されることが知られてた。
2011年8月3日 マイコミジャーナル
九州大学(九大)生体防御医研究所の鈴木教授らのグループは、大阪大学(阪大)の森正樹教授(九州大学客員教授)らのグループと共同して、がん抑制遺伝子として重要なp53遺伝子を制御する分子「PICT1」を発見し、その分子機序を明らかにした。同成果は米国の科学雑誌「Nature Medicine」に掲載された。
p53遺伝子などの 「がん抑制遺伝子」は、がん細胞を 自爆死させたり 、がん細胞の増殖を防ぐ役割を果たしている。これまでに、放射線照後のDNA障害やがん遺伝子の過剰発現によって、p53遺伝子が活性化されることが知られていた が、近年これらに加え、リボソーム形成を標的とする薬剤などによる核小体ストレス経路刺激によってもp53が活性化されることが知られてた。
2011年8月3日 マイコミジャーナル
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